2019/6/6

Japanese wild silk “Tensan” is a nonmulberry silkworm, which innabits only Japan and is known as “The Queen of fibers”

 

天蚕が孵化し始めた、という知らせを受けて、長野県北の天蚕農家を訪ねました。5月初めは満開だった桜も散って、県北の山麓にも本格的な春が訪れていました。

天蚕の幼虫は、この世に生を受けるとすぐ、導かれるようにやわらかい若芽を目指します。生後数日経った幼虫は、1センチほどに成長しています。ここから4回の脱皮を繰り返し、その度ごとに美しい緑色へ変化していきます。
蚕は薬品に弱いため、天敵のカエルやクモを、一匹ずつ人手で取り除いていきます。生い茂る葉を掻き分けて目を凝らし、保護色に変化したカエルも手際良く捕まえます。こうして成長する天蚕も、半数は淘汰され、生き残って繭となるのは半数ほどです。繭を作り始めるのは2ヶ月後です。

「天蚕」は、現在も日本各地に生息する山繭蛾(ヤママユガ)です。繭は萌黄色で、そこから繰る糸もまた萌黄色に輝いています。「繊維のダイヤモンド」と呼ばれる日本固有種の絹糸です。

 

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