2020/3/21
“Fatwood” Earrings
Pine tree (Japan/ Liquid glass finish) / K18YG
「松のフープピアス」
肥松(隠岐の島 / ガラスコーティング)/ K18YG
松脂をたっぷりと蓄えた枝の付け根を光にかざすと、琥珀色の木肌が現れます。
透明感のある部分だけを、職人と一緒に、一枚ずつ切り分けていきます。切りはじめると、あたりはフィトンチッドの生の香りでいっぱいになります。思わず深呼吸してしまう大好きな工程です。
風当たりの強い海岸沿いにある百年生の松山で、身を縮めながらゆっくり成長した松は、年輪が細かく詰まっています。枝の付け根にはぎゅっと松脂を蓄えて、強風にも折れない粘り強さを備えています。木が枯れ倒れて幹が土に還っても、松脂に守られた枝の付け根はその姿を残します。生き抜く力が詰まっています。
隠岐の島の松山は、1975年ごろから松くい虫の被害を受けて、多くの松が枯れてしまいました。su Haの松のピアスは、島の現場を歩き被害跡地の森林再生に取り組む池田木材との協働によるものづくりです。