2020/5/14

夏のような陽射しの一日でした。ガラスと白木が涼やかです。

“ONION” necklace
Wood Beads(Japan, Liquid glass finish) / Silk cord / K18YG charm / Magnetic clasp

2020/5/9

赤珊瑚のピアス

 su Haでは、ご購入いただいたすべてのジュエリーについて、クリーニングやリペアのご相談をお受けしています。

約三年前に購入された赤珊瑚のピアスをお預かりして、磨き直しをしました。赤珊瑚は、真珠や琥珀と同じように、身に着ける環境によって艶の経年変化が様々です。

クリーニングやリペアのご相談からは、愛用してくださっていることや、長く使い続けたいという気持ちが伝わってきます。新しい時よりも良い表情に仕上げて、もう一度送り出します。

“Rose petals” Earrings
Red coral(Japan)/ K18

2020/5/5

four peas flowers

翻訳家と花農家を兼業する友人から、ブーケが届きました。
季節のオーガニックフラワーを、タネや球根から露地栽培で育てています。
また、たくさんのニワトリや、四人の子どもも育てています。

たくさんの命に囲まれて、自然と共生しながら、言葉と花を生みだす日々。
学生時代に草間彌生やフリーダ・カーロから影響を受けたことも、花農家を始めるきっかけになったそう。
su HaのSTORYの英文は彼女の翻訳です。言葉のひとつひとつに確信があるのは、彼女の生き方が表れているからだと思います。

ある日、大切に育てていた球根を、山から降りてきた鹿にすべて食べられてしまったそうです。
けれど、鹿角のピアスを着けたその日から、鹿は畑に現れなくなったのだとか。

Gift from Japan forest.

“first” Earrings
Antler (Hokkaido, Japan) / K18YG

“鹿角のフープピアス”
エゾシカの鹿角(北海道全域)、K18YG

2020/5/2

I’m doing research on unique material for 2020-2021 collection.

su Ha showcases design that uncovers the hidden beauty of material.

2020/4/19

「呼吸するジュエリー」展の会期を終えました。このような日々にも、ジュエリーを必要としてくださる方々がいることに、関わる人たちと共に驚き、喜び、最後までご案内を続けることができました。ありがとうございました。

会期のはじまる前、考古学博物館へ立ち寄りました。約1万年前、自然との対話を深めていく当時の人々が、装身具に何を求めていたのか、もう一度確かめたくなったからです。
展示室には、動物の骨角、貝殻、木などの装身具が所狭しと並んでいます。そのひとつひとつから、祈りの気持ちが伝わってきました。

二年ほど、習慣のように身に着けている木のブレスレットがあります。生物素材のジュエリーは、時間が経つにつれて色艶が深まるとともに、使う人の記憶が蓄積されて特別な存在になっていきます。森や海の記憶に人の記憶が重なっていく姿は、まるで小さな命を身に付けているかのように、温かく確かな力に満ちています。

「木肌色のブレスレット」
もみじばふう(神奈川)

“Wood cuff” Bracelet
Momijibafu (Liquidambar styraciflua, Japan)

2020/4/14

隠岐の島と伊勢の海から届いたあわびの原貝を仕分けています。大きさと重さを記録したあと、貝殻の凹凸を指先で確かめながら、それぞれの原貝に適したデザインへ振り分けていきます。

あわびの貝殻の外側は海藻やフジツボで覆われていて、岩のように擬態して外敵から身を守っています。〈su Ha〉のあわびのピアスは、岩のような付着物と外層(稜柱層)を手作業で削り取り、その下に潜むエネルギッシュな真珠層を磨き出しています。淡く光る貝殻の内側は、そのままピアスの裏面になります。

「舟のフックピアス」
あわび(隠岐の島、伊勢、玄界灘、伊豆)/K18YG

“to sea” Earrings
Abalone shell (Japan) / K18YG

2020/4/8

赤珊瑚やあわびの貝殻や琥珀の自然素材から生まれたジュエリー

WISE・WISE tools にて開催中の「呼吸するジュエリー」展は、東京ミッドタウン(六本木)の臨時休館に合わせて、4月8日(水)より、店頭でのご案内をお休みすることになりました。同時開催のWISE・WISE tools オンラインショップは、引き続きご案内をしていますので、どうぞご覧ください。心がほぐれるような、温かな表情が並びます。命ある素材とのひと時を楽しんでいただけたらと思います。

朝日新聞の福岡伸一の「動的平衡 ウイルスという存在」

東京都では、子どもたちの通う小学校、そして中学校の入学式もお休みになりました。長い春休みです。
娘は、友人から譲ってもらったお下がりの制服で中学へ通うことを決めて、制服代の全額をユニセフへ寄付しました。コロナウイルスに国境はありません。

人も自然もウイルスも、地球をシェアする生命体がバランスの良いところへ落ち着くまで、相応の時間がかかることになるかもしれません。

この多難の時、ささやかだけれど、命がつないできたジュエリーの美しさには、確かな力があると信じています。

 

Please be safe and kind.
su Ha, Japan

2020/3/23

あわびの貝殻のピアス

“to sea” Earrings
Abalone shell (Japan) / K18YG

あわびの貝殻のピアス

「舟のフックピアス」
あわび(隠岐の島、伊勢、玄界灘、伊豆)/K18YG

舟のフックピアスは、2つのサイズ(M:W39ミリ/S:W28ミリ)を揃えています。纏う雰囲気や身長によって、バランスの良いサイズがあるようです。写真は、Mサイズを着けています。

あわびが海の中で平然と作り続ける貝殻は、ナノ積層構造を持った割れないセラミック素材です。
人間が高温高圧をかけて焼き固めるのに対して、あわびは常温常圧で海水中のカルシウムを取り込みながら、一日一層のペースで貝殻を生長させていきます。
あわびの貝殻は、生物学者や工学者が新素材開発のモデルにする、しなやかさと強さを兼ね備えた天然のセラミック素材です。

su Haのピアスには、厚みのある10年生以上のあわびの貝殻を使っています。その重なりは、365層×10年=3650層。生命の神秘を感じる、奥行きのある輝きです。

2020/3/21

木のピアス

“Fatwood” Earrings
Pine tree (Japan/ Liquid glass finish) / K18YG

年輪のピアス

「松のフープピアス」
肥松(隠岐の島 / ガラスコーティング)/ K18YG

松脂をたっぷりと蓄えた枝の付け根を光にかざすと、琥珀色の木肌が現れます。
透明感のある部分だけを、職人と一緒に、一枚ずつ切り分けていきます。切りはじめると、あたりはフィトンチッドの生の香りでいっぱいになります。思わず深呼吸してしまう大好きな工程です。

隠岐の島の松の年輪

風当たりの強い海岸沿いにある百年生の松山で、身を縮めながらゆっくり成長した松は、年輪が細かく詰まっています。枝の付け根にはぎゅっと松脂を蓄えて、強風にも折れない粘り強さを備えています。木が枯れ倒れて幹が土に還っても、松脂に守られた枝の付け根はその姿を残します。生き抜く力が詰まっています。

隠岐の島の松山

隠岐の島の松山は、1975年ごろから松くい虫の被害を受けて、多くの松が枯れてしまいました。su Haの松のピアスは、島の現場を歩き被害跡地の森林再生に取り組む池田木材との協働によるものづくりです。

隠岐の島の松山

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