2020/3/20

木のピアス

“to sea” Earrings
Kurogaki(Japanese black persimmon wood, Liquid glass finish) / K18YG

 

「舟のフックピアス」
黒柿(日本、ガラスコーティング)、K18イエローゴールド

 

PhotographsRinko Tsukamoto

2020/3/13

鹿角のピアス

“first” Earrings
Antler (Hokkaido, JAPAN)/ K18YG

Some we love, some we hate, some we eat: Why It’s so hard to think straight about Animals. /Harold Herzog

 

小ぶりな鹿角ピアスが揃いました。ひとつひとつ表情が異なります。

エゾシカの鹿角をくるくる回しながら観察し、色と柄がはっきりした部分だけを、職人と一緒に、一枚ずつ切り分けています。切りはじめると、獣の匂いがします。
フックは、バンビが跳ねているような、躍動感のあるカーブを描いています。それぞれの鹿角の丸みに合わせて、K18の角線材を手仕事で曲げています。

 

鹿角のピアス

鹿角を初めて手にして、試作を始めたころに、偶然図書館で見つけたのが、「ぼくらはそれでも肉を食う 人と動物の奇妙な関係」という本でした。目次には「ソファにネコ、皿には牛 人はみんな偽善者?」という問いかけが。動物と人間の関係は矛盾に満ちています。

ファーフリー、アニマルフリーを唱えるブランドが増えて、毛皮や羽根や角を使った製品が一括りに疎まれるなか、動物素材を使うものづくりに対してシンプルな答えを出してくれたのが、北海道自然資源活用機構の北原さんでした。

su Haのジュエリーに使われている鹿角は、北海道で個体数管理のために捕獲された12万頭/年ものエゾシカから得る、サスティナブルな素材です。命の尊さ、本当の意味での共生とはなにか。現場を歩くエゾジカ学の研究に裏打ちされた北原さんの取組みが、鹿角ピアスの礎です。

北海道のエゾシカやアライグマの毛皮もたまらない美しさです。時を超えて命がつないできた必然の形質には、人の作るものが及ばない、洗練された美しさと精妙な合理性があります。毛並みに触れるたびに命を思う、私の大切な宝物です。

2020/3/9

赤珊瑚のピアス,赤珊瑚のイヤリング

“Rose petals” Earrings
Red coral(Japan)/ K18

赤珊瑚のピアス,赤珊瑚のイヤリング

「花びらのピアス」「花びらのイヤリング」
赤珊瑚(高知)/ K18

原木から切り出したままの赤珊瑚は断面が角ばっていて、身に着けるには粗削りな気がする。けれど、形を整え過ぎてもつまらない。
どこまで原木の姿を残そうか、角を落としてトロミを引きだそうか。そんな珊瑚職人とのやりとりも、回を重ねるごとに楽しさを増していきます。決まった図面はありません。
今回は、これまでよりも原木そのままの姿を生かした仕上がりです。ひとつひとつ個性的な表情にもかかわらず、不思議なくらい自然とペアに納まりました。
右列をイヤリング、左列をピアス、に仕立てます。

 

赤珊瑚のピアス,赤珊瑚のイヤリング

赤珊瑚のピアス,赤珊瑚のイヤリング

2020/3/2

あわびのピアス

Raden is a Japanese decorative technique that uses the iridescent parts of seashells like abalone shells, which are shaved no more than 0.1 millimeter in thickness for the sake of uniformity and usability.
“to sea” Earrings use abalone shells which are not shaved. Thick shell pieces are not uniformity but unique in wormholes and scratches that tell the story of time in their natural state.

“to sea” Earrings
Abalone (Japan) / K18YG

 

隠岐の島や伊勢の海から、あわびの原貝が届いています。封を開けると、磯の香りが広がります。

螺鈿細工には、貝殻の真珠層を厚さ0.1ミリ以下に摺りおろした「薄貝」という材料が使われています。均質で下地の色を透かす薄貝による表現は、正倉院の宝物にも見られるように緻密で華やかです。

su Ha のピアスは、ひとつひとつの貝殻の厚みをそのまま生かして仕上げます。命を感じる虫食いの穴や傷も丁寧に取り込み、あわび貝に宿る色の重なりとゆらぎの表情を、シンプルな輪郭におさめます。

あわびのピアス

あわびの貝殻

あわびの貝殻

2020/2/28

“cocoon” Earrings
Non-mulberry silk (JAPAN)/ K18YG

“cocoon” earring completed by just a single thread never been cut.

 

房の巻き始めから終わりまで糸を切らずに、一本の糸で仕上げています。ピアスひとつあたりの糸の長さは5.6メートル。巻き終わりは、小さく結んで内側にしまいます。どこから見ても隙のない、美しい手仕事です。

春らしい薄萌黄色の天蚕糸です。
健やかな春が訪れますように。

2020/2/25

Madam Hiroko wearing a white linen dress with wooden necklace and ring of su Ha.
She is an owner of “athalie” which has a history of over half a century in Omotesando, Tokyo.

 

リネンのワンピースに、ウッドネックレスとリングのコーディネート。
アタリー別注品のウッドネックレスは、定番品よりも短く、コンパクトなネックラインにきれいに納まります。
オーナーの平山寛子さんは、ほんの数ミリ単位で、ほんの数秒で、女性がエレガントに見えるディテールを導き出します。
アタリーは、南青山・骨董通りに半世紀以上佇むセレクトショップです。

2020/2/16

“Wood cuff” Bracelet
Sophora japonica (Hokkaido, JAPAN)

Sophora japonica wood is a hardwood which can vary in colour from bronze brown to dark brown depend on the angle it’s seen from.

 

「木肌色のブレスレット」
槐(えんじゅ/北海道)

槐(えんじゅ)は、延寿、縁授、とも表される縁起の良い木です。起毛したようなマットな光沢があり、見る向きによって濃淡が大きく変化します。
身に着けて半年経った槐のブレスレットは、少しずつ色艶が深まってきました。手のひらに余ったハンドクリームを馴染ませたり、意味もなくクリクリと撫ででみたり。渋みのある焦茶色に使い手の温もりが重なっていく、育てるのも楽しみな槐の木です。

2020/2/14

あわびの貝殻のイヤリング

“to cosmos” hoop earrings
Abalone shell (Japan) / K18YG

あわびの貝殻のイヤリング

「あわびのフープイヤリング」
あわび(隠岐の島、伊勢、伊豆、玄界灘)/ K18

2020/2/6

Carefully Selected Feathers.
Japanese green pheasant(Iwate, Japan)

 

日本きじ。
色があるのは雄の羽根。
色気があるのは雌の羽根。

地味だと思っていた雌の羽根に潜む色っぽさを教えてくれたのは、大空広がる山合いで、たくさんの日本きじを育てている岩手の女性です。

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