2020/10/17


相手の目を見て話す日は、あわびのピアスを選びます。

ピアスを耳に着けて正面から向き合った時、光をいっぱいに受けて艶めくように、真珠層の流れを読み取りながらトリミングしています。

石や金属のキラキラとは似ていない、貝殻ならではの潤いのある色艶です。断面に現れるベージュ色を介して、色艶がすっと肌になじみ、顔の表情がきらりと華やぎます。

あわびのピアスとイヤリングは、4つのデザインを揃えています。
“to cosmos” 円のフープピアス&イヤリング(18φ、30φ)
“to sea” 舟のフックピアス(M,S)
“EBISU” 福耳のスタッドピアス(M,S)
“CAKE” 扇のスタッドピアス&イヤリング

2020/2/14

あわびの貝殻のイヤリング

“to cosmos” hoop earrings
Abalone shell (Japan) / K18YG

あわびの貝殻のイヤリング

「あわびのフープイヤリング」
あわび(隠岐の島、伊勢、伊豆、玄界灘)/ K18

2019/3/29

“to cosmos”  Earrings
Abalone (Japan) / K18YG

 

春到来。桜色と若草色が交互に輝くシェルピアスが映える季節です。
隠岐の島、伊豆、玄界灘の海から届く天然のあわびを磨きあげた自然そのままの色合いです。
あわびは日本古来より祝事に用いられきた縁起物で、祝意を表す熨斗(のし)あわびとしても形を残しています。あわびの貝殻を最もシンプルな「円」に整えたピアスは、デビュー当初からの人気アイテムです。
母なる海の恵みから生まれたこのピアス、うれしいことに‥‥身に着けている二人の女性から「おめでた」のお知らせが届きました。
小さな命を身に付けているかのように、温かく確かな力を持つジュエリー。生命の息吹を感じるこの季節にぜひ。

フープピアスは、イヤリングタイプもご用意しています。

2019/2/15

“to cosmos” Earrings
Abalone (Japan) / K18YG

 

海で生きているアワビは海藻やフジツボで覆われていて、岩のように擬態して外敵から身を守っています。海中で擬態したその姿は、熟練の漁師でも見分けることが難しいことがあるそうです。

su Haのアワビのアイテムは、それらの付着物と外層(稜柱層)を手作業で削り取り、その下に潜む真珠層を丁寧に磨き出して作られています。真珠層の厚みから生まれる奥行きのある輝きを引きだすために、貝殻の自然な丸みに合わせて厚みいっぱいに型取りする作業は、機械に任せることのできない、職人の手の感覚が頼りの仕事です。

アワビの貝殻の輝きは、炭酸カルシウムの板状の結晶と有機物の薄膜が規則正しく積み重なった構造が反射する、光の干渉作用によって生まれます。とても薄い陶板が、柔軟な接着層で重ねられているようなイメージです。1ミリの厚さあたり約1000枚の結晶が重なり、接着層がクッションの役割をしているため、非常に強くてしなやか。簡単に割れることはありません。人間のようにエネルギーを使って高温で焼き固めたりすることなく、ゆらゆらと海水中の炭酸カルシウムを体に取り込んでいくだけで柔靭なセラミック層を作っている。貝類が誕生して約5億5千万年、時を超えてアワビがたどり着いた進化の形です。

真珠層の重なりには方向性があり、輝きを増す角度が決まっています。耳に着けた時に最も光を集めるように、右耳用と左耳用のパーツに取り分けます。

2018/12/14

“to cosmos” Earrings
Kurogaki (Black persimmon, Japan) / K18YG

 

天然木のなかでも、黒柿は特に個々の樹木によって全く表情が異なります。墨を流し入れたような縞模様や、孔雀杢と呼ばれる緑がかった杢、真黒(まぐろ)とされる黒一色の部分など、古来より茶道具などの工芸品の素材としても珍重されてきた黒柿の表情には、他に類を見ない奇抜ささえ感じられます。圧倒的にかっこいいのです。

真黒の部分を木取りした黒柿のピアスが仕上がります。木目を水平に流すことで、真黒の中に潜む濃淡のグラデーションが目に馴染み、際どい端部に開けた穴まわりの強度も安定します。

左上のペアは、マットなガラスコーティングをかけて仕上がったピアスです。コーティングをかけることで光が乱反射しなくなり、水に濡れたように一段階濃く見える「濡れ色」となります。右下のペアは、轆轤加工を終えた素肌の状態。素肌のままでも美しいこの色艶を、塗膜で閉じ込めないように、二度に分けて薄いガラスコーティングをかけていきます。汚れを浸み込みにくくするための工程です。

樹木の木肌と人間の素肌は、とてもよく似ています。触れるほどに同じ生き物だと感じます。

2018/11/2

“to sea” Earrings
“to cosmos” Earrings
Japanese wood / K18YG

黒柿という名前の木は学術上はなく、樹齢の高い柿の古木に極稀に現れる、墨を流し入れたような縞杢を持つ柿の木のことを呼びます。なぜ黒色に染まるのかは、未だ解明されていません。

特に、樹の芯に現れる黒一色の部分を「真黒」と称して「マグロ」と呼びます。黒柿のなかでも大トロの部分です。

木工作家の藤井慎介さんと銘木談義をしていたら、真黒(マグロ)の中に潜む濃淡の揺らぎの話に花が咲きました。色味の異なる数多の「黒」が作り出す、世界にひとつだけのテクスチャー。真黒の木目中に多様な黒を見い出すことができるのは、日本人ならではの鋭い感性です。

日本の風土から導き出された湿度を感じる黒柿の光沢は、日本人の黒髪の艶とどこか奥深いところで繋がっているように見えます。

2018/5/1

“to cosmos” Earrings
Japanese wood / K18YG

“円のフープピアス”
天然木(ガラスコート仕上/艶消)、K18YG

大理石のような杢目のアイボリー色の栃(トチ)、交錯する木理が格子模様になる花梨(カリン)、世界でもっとも黒くて緻密な肌をした黒柿など、天然木から生まれた表情をシンプルに感じられるピアスです。耳元で軽くヒラヒラと揺れるように、縁を薄く削り込んでいます。

2018/4/12

“to cosmos” Earrings
Abalone (Japan) / K18YG

 

日本各地のアワビの貝殻を加工していると、クロアワビとメガイアワビといった貝種の違いのほかに、隠岐、伊勢、五島、といった海域の違い、さらに生まれ育った環境や個体ごとの食性によって、真珠層の色合いが少しずつ異なることに気が付きます。細かくチリチリと光ったり、青みを帯びて光ったりと、ひとつとして同じ表情はありません。

定番サイズ(30φ)のほか、小さなサイズ(18φ)も揃えました。su HaのK18フープは、すっきりと光る角線のシンプルなデザインです。

2018/2/27

Kurogaki (Black persimmon) is found in only one of every 1,000 to 10,000 persimmon tree.

 

“to cosmos” Earrings
Kurogaki (Black persimmon, Japan) / K18YG

 

黒柿は、樹齢の高い柿の古木に極稀に現れる、墨を流し入れたような縞杢を持つ柿の木。日本古来から愛される銘木中の銘木です。
黒柿から生まれる自然のグラデーションカラーを切り取ったフープピアスは、木目の美しさだけが目に飛び込んでくるように、厚みを感じさせないヒラヒラとした形に仕上げています。縁の厚みは0.5ミリ。中心の厚み9.5ミリに向かって、なだらかに膨らみを持たせています。
黒の小物は重い印象になりがちですが、天然木から生まれる黒は、温かみがあり表情豊かです。K18と墨色のコントラストが映える向きを確かめながら、自然のグラデーションを慎重に円の中に納めます。

縁が薄く表面裏面とも曲面の形状は、緻密で技術を要する轆轤(ろくろ)の仕事です。若き女性轆轤職人が、この形状に合わせた専用の治具を作り、ひとつひとつ、片面ずつ、丁寧に挽いていきます。