2023.7.27


冷んやりとした黒曜石と、とろりとした琥珀。由来も組成も違うのに、どこか似ているように感じるのはなぜでしょう。

黒曜石は87万年前のマグマが、琥珀は8500万年前の樹液が、それぞれ固化したもの。どちらも結晶せずに固化しているため、原子の配列は液体に似て不規則です。物柔らかな質感や、液体を流し入れたような模様が見られるのはこのためです。

硬質な宝石とは異なり、程よく力の抜けた印象の黒曜石と琥珀。シーンを選ばず着けられるリラックスしたピアスです。

2023.6.1


“UNKEI” Obsidian hook earrings

2019/11/17

岩手県久慈市の琥珀のロングピアス

“UNKEI” Earrings
Amber (Kuji, JAPAN), Obsidian (Suwa, JAPAN),K18YG

 

「あめ玉のロングピアス」
琥珀(久慈/岩手)、黒曜石(諏訪/長野)、K18YG

岩手県久慈地域から産出された天然琥珀と、長野県諏訪地域から産出された天然黒曜石を、あめ玉のように磨いています。
初めて琥珀の坑道を訪ねたのは2015年8月。樹液由来の琥珀が沈む8500万年前の地層に沿った坑道は、坑道主自ら長い年月をかけて、奥深い山の斜面から掘り進めたものです。坑道から採掘されたまま、加熱処理や再生処理されていない天然琥珀は、色や内包物がひとつひとつ異なる一点ものです。

2019/1/20

Loose cabochons hand polished by Japanese craftsmen.
Sazae Turban shell (Izu, Japan)
Obsidian natural glass (Suwa, Japan)

 

今年はじめての山梨県甲府市へ行きました。
山梨県は、宝石の研磨加工や貴金属加工など多岐に渡るジュエリーの作り手が集中する、世界的にも珍しい集積産地です。小規模事業者も含めるとその数は1000社とも言われており、ジュエリー出荷額は日本一、二位の東京都の倍以上にもなります。

山梨県のジュエリー産業は、江戸時代後期、県北部を中心に産出された水晶原石を加工したことから始まり、明治時代にはその研磨加工技術と「錺(かざり」と呼ばれる貴金属加工技術が結びつき、一大産地へと発展しました。なかでも宝石研磨には、職人が指先の感覚だけで削っていく日本独自の「手ずり」と呼ばれる伝統技術があり、素材個々の特徴を見極めながら加工することができます。

su Haの “UNKEI” あめ玉のロングピアスは、山梨県の職人の「手ずり」の技術により仕上げられています。久慈産の琥珀、諏訪産の黒曜石、土佐産の赤珊瑚、伊豆産のさざえ、すべてが、職人の指先の感覚だけで、まるで舐めかけのあめ玉のような、張力と湿度を感じるフォルムに磨かれていきます。

現在、山梨県内でも、水晶をはじめとした国内で産出される素材を研磨する機会はなくなったそう。色や模様の不揃いな日本の原素材ひとつひとつから、そこに宿る美しさを引き出していくあめ玉のロングピアスは、伝統を受け継ぐ若手研磨職人の「手ずり」の技術に支えられています。

2018/3/25

“UNKEI” Earrings
Sazae Turban shell (Izu, Japan)
Red coral (Kochi, Japan)
Obsidian natural glass (Suwa, Japan)
Amber (Kuji, Japan)

べっこう飴や黒飴のような艶々のピアス。K18の角線を一本一本手作業でひねって作るロングフックは、顎のラインで振り子のように大きく揺れます。

“あめ玉のロングピアス”
さざえ(伊豆)
赤珊瑚(高知)
黒曜石(諏訪)
琥珀(久慈)

森や海へ直接足をはこんで、誰のフィルターもかかっていない原素材に触れるところから、su Haのものづくりがはじまります

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