2021/11/10


su Ha 2021-2022 Collection “Mother&daughter”

月の満ち欠け、つまり潮の満ち引きと母貝の生態には密接な関係があり、ひと潮ごとの変化と呼吸を合わせながら、真珠の美しさを引き出していくそうです。

冷んやりとした空に浮かぶ月のような美しさです。

2021/11/4


長崎五島に来ています。
広葉樹の小高い山々に囲まれた豊かな内海で、ひとつひとつの母貝と呼吸を合わせながら真珠が育てられています。

現場を訪ねると、なぜこんなにも大粒で滲むような美しさの真珠が生まれるのか、その理由が良くわかります。本当に特別なあこや真珠です。

2021/5/27


マイクロねじの製造工場に来ています。オリジナルの留め金を作ります。

精密機器に使われるマイクロ技術と、不揃いな生物素材の間を行き来しながら、デザインを整えていきます。

2021/5/3


本土との間を直接結ぶ交通機関のない島を二次離島といいます。いま取り組んでいる真珠が生まれるのは長崎の二次離島。はじめて島へ手紙を送った日から半年近く経つけれど、未だ訪ねることができません。

その現場はアナログで、ガラケーと郵便でのやりとりが続いています。電話口からは、海の音がしたり、作業の音がしたり、誰かが呼ぶ声がしたり、画面越しでは聞き逃してしまいそうな気配が伝わってきて、まだ見ぬ景色が広がります。

島から届いた原珠は、生々しく多様な表情をしています。核と真珠層の間には、ブルーグレーを発色させる黒褐色の有機層も見られます。広がる景色を感じながら、真珠の色と形の成り立ちを紐解きます。

2021/4/23


4月初め、打合せのために店主の森岡督行さんを訪ねました。書店は写真集出版記念展の最終日。その写真集の1ページに、私は思わず息をのみました。薄く開いた口が、母貝のように真珠を含んでいる、官能的な写真でした。

新たに真珠をリサーチしています。その生い立ちを知ると、清純なイメージが次々と裏切られていきます。真珠は均質でも退屈でもなく、複雑で生々しい素材だと感じています。その日この写真集に出会ったのは偶然とは思えませんでした。

山本昌男「漣 Sasanami」という一冊です。写真の上に真珠を乗せてみたりしています。

2021/1/28


Raw beauty, True color,
Mother and daughter of pearl just landed in Japanese small island last week.

アコヤ真珠をリサーチしています。
その成り立ちは、知れば知るほど見えにくく、複雑です。

浜揚げされたばかりの生珠。
母貝からは潮の香りがします。
母、美しいな。
ありのままとは何か、美しさとは何か。直感と価値観を問われる素材です。

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