2020/7/29


「ONION Ring」たまねぎのリング

新作のウッドリングは、3つの樹種からスタートします。

上から時計回りに、

時を経て深みを増す「もみじばふう」。手のなかで、とろりとした飴色に育てていく楽しみがあります。丁寧に使うと丁寧な味わいに、大らかに使うと大らかな味わいに。木は、使い手の身のこなしが表れていくヒューマンな素材です。

古くから茶道具にもなる日本の銘木「黒柿」。使うほどに艶を増して、木のような、石のような、鉄のような、曖昧な素材感に経年変化していきます。黒柿という名前の木は学術上はなく、樹齢の高い古木にごく稀に現れる、墨を流し入れたような柿の木のことを呼びます。なぜ黒色に染まるのかは、未だ解明されていません。

バーズアイ(鳥眼杢)のあらわれた「楓(かえで)」。小さな丸い斑点が散りばめられた杢目です。その形が鳥の眼のように見えることからバースアイと呼ばれます。この小さな斑点は、樹木の芽吹きの痕跡です。楓の木が太陽をいっぱいに浴びようといっせいに芽吹いた跡がとじ込められています。生命力を感じる杢目です。

ウッドジュエリーのデザインは、樹木を知り、木理を紐解くことからはじまります。木理には規則性があり、ひとつひとつに意味がある。大地に根を張って生き抜くにはどうしたら良いか、それぞれの樹木が出した答えがこの表情です。

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