2023.7.27


冷んやりとした黒曜石と、とろりとした琥珀。由来も組成も違うのに、どこか似ているように感じるのはなぜでしょう。

黒曜石は87万年前のマグマが、琥珀は8500万年前の樹液が、それぞれ固化したもの。どちらも結晶せずに固化しているため、原子の配列は液体に似て不規則です。物柔らかな質感や、液体を流し入れたような模様が見られるのはこのためです。

硬質な宝石とは異なり、程よく力の抜けた印象の黒曜石と琥珀。シーンを選ばず着けられるリラックスしたピアスです。

2023.5.18


お預かりした琥珀のロングイヤリング。2年前に、手探りでひとつだけ仕上げたオーダーの品物です。

2年経ってみて、着け心地は良いそう。落としたこともないそう。鉱物の1/3の比重という、琥珀ならではの軽さが好適でした。

ロングイヤリングは、大きく揺れると頬や首まわりの化粧品に触れ、カボションの艶が曇ってくることがあります。磨き直すことで、金具のくすみも取れて、琥珀はとろりとした艶を取り戻します。新しい時よりも深みのある表情に仕上がりました。

2023.2.28


人の目には、触れずとも硬さや柔らかさを感じ取る力があります。石とは違うとろける艶は、植物由来ならではの甘やかな表情です。

2022.6.20


どこか体の一部のように、なだらかな丸みのピアスは、片耳で着けても自然になじみますが、両耳に着けるなら、この組み合わせがおすすめです。

“piece by piece” Amber stud earring
Amber(Iwate, Japan)/ K18YG

2022/3/13


久慈産の琥珀は、恐竜も見上げた南洋杉から生まれた樹木の宝石。森の記憶を閉じ込めたタイムカプセルです。

現在は南半球のみに自生する南洋杉ですが、新生代までは北半球にも分布していたそう。南洋杉由来の久慈産の琥珀は、かつてひとつにつながっていた超大陸の存在をあらわしています。

この春に小学校を卒業する長男も、長女と同じように、先輩から譲り受けたお下がりの制服で中学へ通うことを決めて、制服代の全額をユニセフへ寄付しました。人と人、人と自然、地球を分かち合うすべての命が尊ばれる世界になりますように。

2021/8/7


灼熱にとろける樹液。
触れると肌に強く絡み付きます。

8500万年前の樹液が化石化したものが琥珀です。ひとつひとつ異なる琥珀の表情は、内包する樹皮や枝葉に由来しています。琥珀のシングルピアスは、加熱処理や加圧再生処理をしていない天然琥珀。定番品に合わない形や、ペアに揃わない色や模様など、製作工程で生まれた不揃いなひとかけを、ユニークなシングルピアスに仕上げています。

2021/6/15


仕上げ磨きを終えた琥珀が、岩手の久慈から少しずつ届きはじめました。
鉱物に比べて軟らかくデリケートな天然琥珀。とろりとした艶を出すために、最後の仕上げは職人が手の指で磨いています。色の濃淡は樹液のゆらぎ、内包する黒い小片は8500万年前の樹皮や枝葉です。

2021/3/9


琥珀を加工していると、凝縮した針葉樹の濃香が広がります。ピアスピンの穴開けでドリル刃の摩擦熱がかかり、琥珀アロマが香るのです。8500万年前の樹木の香りです。

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