2020/4/14

隠岐の島と伊勢の海から届いたあわびの原貝を仕分けています。大きさと重さを記録したあと、貝殻の凹凸を指先で確かめながら、それぞれの原貝に適したデザインへ振り分けていきます。

あわびの貝殻の外側は海藻やフジツボで覆われていて、岩のように擬態して外敵から身を守っています。〈su Ha〉のあわびのピアスは、岩のような付着物と外層(稜柱層)を手作業で削り取り、その下に潜むエネルギッシュな真珠層を磨き出しています。淡く光る貝殻の内側は、そのままピアスの裏面になります。

「舟のフックピアス」
あわび(隠岐の島、伊勢、玄界灘、伊豆)/K18YG

“to sea” Earrings
Abalone shell (Japan) / K18YG

2020/3/2

あわびのピアス

Raden is a Japanese decorative technique that uses the iridescent parts of seashells like abalone shells, which are shaved no more than 0.1 millimeter in thickness for the sake of uniformity and usability.
“to sea” Earrings use abalone shells which are not shaved. Thick shell pieces are not uniformity but unique in wormholes and scratches that tell the story of time in their natural state.

“to sea” Earrings
Abalone (Japan) / K18YG

 

隠岐の島や伊勢の海から、あわびの原貝が届いています。封を開けると、磯の香りが広がります。

螺鈿細工には、貝殻の真珠層を厚さ0.1ミリ以下に摺りおろした「薄貝」という材料が使われています。均質で下地の色を透かす薄貝による表現は、正倉院の宝物にも見られるように緻密で華やかです。

su Ha のピアスは、ひとつひとつの貝殻の厚みをそのまま生かして仕上げます。命を感じる虫食いの穴や傷も丁寧に取り込み、あわび貝に宿る色の重なりとゆらぎの表情を、シンプルな輪郭におさめます。

あわびのピアス

あわびの貝殻

あわびの貝殻

2020/1/3

あわびの貝殻のピアス

“to sea” Earrings

Abalone (Japan) / K18YG

I hope you will have a Happy New Year.
In Japan, Abalone shell sliced thinly and dried flat is believed to be an auspicious food for longevity, and has been used as ornament attached to gifts offered on auspicious occasion. Abalone shell is a symbol of good fortune.

 

縁起の良い「あわび」のピアス。
お祝いごとの贈物につける熨斗(のし)紙には、右肩に飾りが付いています。よく見ると、この飾りには黄色く細長いものが包まれています。これが熨斗。あわびを薄くのした熨斗あわびを模したものです。薄く切って長く延ばされたあわびは、長寿に通じるとされ、神事にも使われるとても縁起の良いものです。

伊勢神宮に献上される熨斗あわびには、二千年にわたって三重県国崎町で獲れるあわびが使われてきました。今年は、国崎のあわびとあわびのピアスに良縁がありそうです。

2020年もどうぞよろしくお願いいたします。

あわびの貝殻のピアス

2018/3/19

Patterns in nature.
Some of today’s finds.

 

アワビの殻をよく見ると小さな螺旋の頂点があり、巻貝のひとつであることがわかります。成長するにしたがって、その頂点を残しながら外側へ外側へと増築するように大きくなっていきます。3センチほどのこのアワビも、生涯この部分を螺旋の頂点としたまま大きくなっていきます。スクラップ&ビルドで成長する人間からすると、とても不思議な感覚です。

©su Ha ALL Rights Reserved.