2020/7/30
「ONION」たまねぎのネックレス
木の丸棒をクルクル回しながら、たまねぎ型のカンナ刃で削りだす、オリジナルウッドビーズのネックレスです。
“ONION” necklace
Wood Beads(Japan, Liquid glass finish) / Silk cord / K18YG charm / Magnetic clasp
2020/7/29
「ONION Ring」たまねぎのリング
新作のウッドリングは、3つの樹種からスタートします。
上から時計回りに、
時を経て深みを増す「もみじばふう」。手のなかで、とろりとした飴色に育てていく楽しみがあります。丁寧に使うと丁寧な味わいに、大らかに使うと大らかな味わいに。木は、使い手の身のこなしが表れていくヒューマンな素材です。
古くから茶道具にもなる日本の銘木「黒柿」。使うほどに艶を増して、木のような、石のような、鉄のような、曖昧な素材感に経年変化していきます。黒柿という名前の木は学術上はなく、樹齢の高い古木にごく稀に現れる、墨を流し入れたような柿の木のことを呼びます。なぜ黒色に染まるのかは、未だ解明されていません。
バーズアイ(鳥眼杢)のあらわれた「楓(かえで)」。小さな丸い斑点が散りばめられた杢目です。その形が鳥の眼のように見えることからバースアイと呼ばれます。この小さな斑点は、樹木の芽吹きの痕跡です。楓の木が太陽をいっぱいに浴びようといっせいに芽吹いた跡がとじ込められています。生命力を感じる杢目です。
ウッドジュエリーのデザインは、樹木を知り、木理を紐解くことからはじまります。木理には規則性があり、ひとつひとつに意味がある。大地に根を張って生き抜くにはどうしたら良いか、それぞれの樹木が出した答えがこの表情です。
2020/7/28
「ONION Ring」たまねぎのリング
新作のウッドリングは、誰もが一度は目にしたことのある、あのフォルム。世界最古の木造建築のてっぺんにも見られる、たまねぎのような形をした「宝珠(ほうじゅ)」です。
この春のこと。クレイを練りながらモックアップを作っていると、ふいと、このフォルムが指間から飛び出してきました。試しに指にはめてみると、なんとも満ちたりた胸の高まりを感じます。たっぷりとしたふくらみの中から、ひゅっと何かが飛び出そうとするその姿____。
たまねぎのようなその姿を、私は幾度となく見上げたことがあり、「宝珠」と名前があることを知ったのは、プロトタイプも仕上がった後のことです。
辞典をめくると、「宝珠____①宝玉 ②球体で頭がとがって、火災が燃え上がっている形をした玉。ほしい物が思いのままに出せるという玉。如意宝珠。」とあります。そして、その形の由来は、今まさにはじけようとする「蓮のつぼみ」なのだそう。
2017年の夏に見上げた、法隆寺の五重塔。てっぺんのたまねぎが「宝珠」です。
2020/7/13
2020/7/10
2020/7/7
京都にて。製作の現場では、素材の癖を指で確かめながら、小さなプロトタイプが職人と私の手の間を何度も行き来します。職人の手のなかで、目に見えなかった素材のエッセンスがみるみる姿を現していきます。言葉少なな手の会話。形になっていく瞬間です。
素材の癖が活きたものには力があると思う。素材も人も同じですね。
今年も秋に新作をご紹介します。どうぞお楽しみに!
Japanese craftsmen uncover the hidden essence and character of material.
We make sense material through our hands.
I really love it.
2020/6/12
2020/6/10
2020/6/2
2020/5/26
Prototype almost done.
During this process, I realized just how much my work depends on the people have built lives in harmony with materials.
I miss you all.
プロトタイプに取り組んでいます。素材の癖を感じながら、手を動かしています。
近づきたい形が見えてきたら、そこからは、素材を深く知る産地や職人の人々とともに製品へ仕上げていきます。
毎日、手を動かしていて思うのは、「その人々に会いに行かなければ作れないものを作っている」ということ。
繊維の流れ、表層の厚み、稜線のニュアンス。プロトタイプを手掛かりに、さらに素材を解きほぐしていきます。ここからは現場での工程です。
四季と歩調を合わせ、一年に一度、秋に新作をご紹介しています。どうぞお楽しみに。